お醤油にみる、日本の高貴な文化色『紫』

『紫』とは昔から高貴な色と尊重され伝統文化と深く関わっています。
衣・食・住ともに全て気品ある色です。
7世紀の飛鳥時代、聖徳太子がそれまでの世襲制を廃する目的で『冠位十二階』を制定、官人の冠や衣服が位階によって定められました。
『紫』は最高の『徳』で最上位の色とされ、その後制度が改定されても紫は上位にあたる揺ぎない色だったと言われています。
また、平安時代には女性の理想の色、憧れとなった紫。
色といえば紫そのものを意味し、王朝文化の中で妖艶な、より洗練 された美に昇華されていくのです。
まさに『紫式部』が代表的なな人物でしょう。
京都御所の『紫宸殿』、最高位の僧が着る袈裟『紫衣』の色も紫です。

 

紫式部

食では日本の代表的な発酵食品である『醤油』にも関係があります。
別名を『むらさき』と言う醤油の色は茶でも黒でもない紫色をしていて、醤油の持つ何とも言えない光沢と美しい色に由来して おり、江戸時代にはお酒より高い価値があったそうでその上品さを上手く言い表した言葉と言えます。

お醤油にみる、日本の高貴な文化色『紫』

私が幼い頃から食している、福岡の大名にある江戸時代創業159年の『ジョーキュウ』というお醤油屋さんにも『紫根』 という醤油があります。
文久年間建蔵の天然醸造の再仕込み醤油の原点ともいわれる醤油だそうです。

やはり、その意味が込められているのでしょう。
味の五要素は『色』・『香』・『酸』・『味』・『旨』です。
色こそ人間の感覚・感性の基本となるものです。

お醤油にみる、日本の高貴な文化色『紫』

昨年、世界無形文化遺産に『和食』が登録されました。
昔から日本人が支えてきた文化が世界に認められた事は、誇らしいことです。

和食にはなくてはならない醤油。
そう考えると感慨深いものですね。
改めて食育の要となるものだと思います。

山﨑美奈ライター:山﨑美奈

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