アイリス通信

平安の都、京を切り取る今日のいろ「サントリー京都ビール工場」

投稿日:2014年10月20日 更新日:

平城京から平安京。
遷都の物語に、幻の都があったと言う。
教科書にも載らない都の名前―長岡京―。
そんな幻の都があったここ京都府長岡京市から、京を切り取る今日のいろ。

「豊富な天然水のあるところ、長岡京」

前回ご紹介の京都の和菓子屋さんをはじめ、京都にはおいしい和菓子屋さんが軒を連ねます。
おいしい和菓子作りに欠かせないものの一つに「おいしい水」を挙げることが出来ます。
今年、遷都1230年を迎えた長岡京にも「独鈷水(おこうずい)」なる名水があります。
このように、上質な天然水が豊富な長岡京市の天王山・京都西山水系の天然水を使っている長岡京市のおいしいものとは。

豊富な天然水のあるところ、長岡京

「町の景観の中の工場」

JR京都線・長岡京駅を大阪方面に出たところで、左の車窓にどんよりとした灰色の壁がそそり立つ。
その灰色の壁に、ぼんやりと、それでも目を引く看板が見て取れます。
灰色がかった水色に白い文字で『suntory』と。

長岡京市 サントリー京都ビール工場

長岡京市にはサントリー京都ビール工場 があり、ほぼ毎日、企業・一般者向けに約一時間コースの工場見学が無料で実施されています。
この周辺一体には、他に大きな工場はありません。
なので、そこだけぽっかり工場建物の無機質さが目立ち、町並みに、違和感、圧迫感が出てしまうところ。
しかしそこで重要なのは「サントリーブルー」です。

 

「勝手に目に入ってきてしまう『色の力』」

スタッフの方も灰色がかったこの水色を「サントリーブルー」と呼ぶそうで、「水」のイメージから来ているようです。

サントリーブルー

灰色の工場の建物に、灰色がかったサントリーブルーの「水色」と言う「淡い色」が差し込むことにより、それは「目立つ」色になります。
「目立つ色」であれば、赤や黄色のほうが鮮やかさがあり目立ちます。
「水色」はそれに比べれば鮮やかさには断然劣ります。
雨上がりの灰色の雲の切れ間から、ぽっかりと垣間見える青空にはっとするように、灰色の壁に水色の文字がかぶさるとその色はたちまち人の目を引き寄せる力となり、アクセントカラーとなり、工場独特の圧迫感が小さくなり、走っている電車の車窓からでも「勝手に目に入ってきて意識してしまう」格好の広告塔となるのです。
このブルーが工場見学中、工場敷地内いたるところに見られ、飲みものである「水」を知らずにイメージさせ、清潔感も漂わせるのです。

長岡京市 サントリー京都ビール工場

工場内の生産ラインはファクトリーオートメーション化されているので、人がほとんどいません。
製造ラインの見学も終盤になると、次々に流れてくる缶に高速で絶え間なくビールを充填する、思わず「…おお…。」と言ってしまう行程が現れ、圧巻。
しかしやはり無人で、その光景がさらに無機質で冷たさを呼びます。
この後、この光景は一変します。

 

「色の無機質感、色の高級感」

その最後の部屋は長岡京市の代表である竹や、ツツジの庭を眺める大きなガラス張りの部屋で、今、見学コースで製造過程を見てきたビール「ザ・プレミアムモルツ」が試飲できます。

ザ・プレミアムモルツ試飲

今までの無機質で人工照明だけだった景色とは変わり、太陽光のやわらかさと、金色のビールサーバーから注がれる、工場内で製造され、適温に冷やされたビール。
ふわふわの真っ白な泡と、黄金色のビールの黄金比率は3:7。
すべては、無彩色の世界から一気にゴールド煌く高級感を漂わせる色の演出。
まず目から、色でおいしく、工場直産のその香りでおいしく、そしてのどにおいしく。

これから始まる夜長にも。
色でプレミアム。

 

杉原康子

ライター:杉原康子
【資格など】ベースカラー診断士、パーソナルカラーアナリスト、CLEインストラクター、A・F・T 1級色彩コーディネーター、長岡京生涯学習人材登録講師、中国国家認定 中国茶芸師

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